自分の常識が通用しない世界
協力隊に行って良かったことは、自分が井の中の蛙であることを体験できたことです。
私は27歳で派遣されましたが、その当時は怖いもの無しでした。
社会人として5年の経験を積み、それなりに結果を出した自負があり、海外で一旗揚げてやるか!と鼻息荒くいきごんでいた時期です。
訓練所生活を経て、いざバヌアツへ。
バヌアツへ着くと、JICAバヌアツ事務所の企画調整員の方がサポートしてくださり、派遣先へ行きます。
現地の文化も言葉もままならないのに、勢いだけはあります。
そのようなものだから、何をやっても空回りの連続。しかも空回りが当たり前ということも事前にマインドセットしていただけに、空回りを楽しんでさえいました。
そんなこんなで、2年派遣の折り返し地点、1年が経過したあたりから自分の気持ちが落ち着いてきて、活動が少しずつ動き始めました。
隠れたルールを見つけ出すことが突破口だった
日々を生きる中で、ふとした瞬間に何かがはじけていました。
それは、隠されたルールを自分で見つけて体現できていたときです。
例えば、日本人は外国人と英語で話すと年長であろうと、「やぁ、デイブ。元気?」など、相手の名前を呼び捨てにします。
もちろんこれは、文化なのでOKです。
現に、駒ヶ根訓練所の担任は、デイブなのですが、
「デイブと呼んでください。ミスターなどの敬称もいりません。それが英語を話せる第一歩ですから」と教わりました。
そのため、全てのバヌアツJOCVは、カウンターパートのことを呼び捨てにしていました。
でも僕は、バヌアツ(発展途上国)のウルピフ島(僻地)で1年生活をしていて、気付いた文化があります。
それは、年長者の名前を呼んではいけない、ということです。
例えば、私のカウンターパートは、ケビンさん。ケビンさんには、息子のキムがいますので、ケビンさんを呼びたい時は、「キムのパパ」と声掛けするか「ボス」と言うことが正解でした。
新しい職場でも役立つ能力
これって、新しい職場でも役立つ能力かと思います。適応力とも言えます。
起きているもの現象を仮説をたててルール化し、それを実践してみる。(帰納と演繹)
これをすることで、その環境でフィットすることができ攻略していくことができます。
それと同時に気づくことは、いかに自分が傲慢であったかでした。
自分が正しいという傲慢さがあると天動説となり、学びが減ります。
それに対して、自分は知らない・もっと知りたいという謙虚さがあると地動説となり、学びが増えます。
では今の自分は地動説なのか?と問われると違います。
私がいま、天動説で生きているなと再実感したので、当時を思い出し、地動説になろうと思い直し言語化している最中です。
では、地動説になろう!!って時に、まずすることは何か?
それはシンプルに、自分は天動説であることを認めることです。
いかに傲慢で、自己中心的だったのかと認めることです。
これって最初は勇気や時間がいるのですが、慣れると楽しいものです。
認める、受容できたら半分は地動説です。
言葉や行動に変化が現れます。
行き詰まったら、自分はいま天動説なのでは?と立ち止まってみてください。
何かに気づけるかもしれません。
こちらの本もとても参考になりました。
この本での「箱」が、私のいうところの天動説です。
自分の小さな「箱」から脱出する方法
今日も素敵な1日を